椎間板ヘルニア(ついかんばんヘルニア)は、椎間板の一部が突出した状態です。
椎体(個々の背骨)と椎体の間には緩衝材の役目である椎間板が存在しています。椎間板は中央にゼラチン状の髄核を周囲にはコラーゲンを豊富に含む線維質の組織からできています。この髄核や線維輪の一部などが突出した状態が椎間板ヘルニアといいます。
【一般的に言われている、椎間板ヘルニアの症状】
腰痛以外に、坐骨神経痛(下肢の疼痛、しびれ)、むくみ、足が上げられない位に重くなるなどの自覚症状に加え、障害された神経の支配領域に感覚障害を起こしたり、運動神経の麻痺による筋力低下を来たすことがあります。さらに、腓返りなどの痙攣も誘発しやすくなる。稀に、排尿障害を起こすこともあります。
頚椎(首)椎間板ヘルニアの場合は、頚部痛、手の痺れであり、腰椎のものより頻度は低い。
ここまでは、一般論です。
ここからが重要
お医者さんでX線(レントゲン)を撮影し、ヘルニアと言われるケース → X線のみでヘルニアを診断することはできません。
MRIを撮影し、あきらかに椎間板突出しているケース → ヘルニアが出ていても感覚障害や運動障害が無い場合は、ヘルニア由来の問題ではありません。
感覚障害や運動障害があっても、当院にご相談ください。
「椎間板ヘルニアがある。故に、腰痛や坐骨神経痛が出る。」の科学的根拠はあるのか?
・椎間板ヘルニアと診断された強い腰下肢痛を訴える患者46名と、年齢、性別、職業などを一致させた健常者46名の腰部椎間板をMRIで比較した結果、健常者の76%に椎間板ヘルニアが、85%に椎間板変性が確認された。http://1.usa.gov/iN3oKG
・20~80歳までの腰痛未経験者98名を対象にMRIで腰部椎間板を分析した結果、少なくとも1ヵ所以上の椎間板膨隆が52%、椎間板突出が27%、椎間板脱出が1%確認されたことから、腰痛下肢痛患者の異常所見は偶然の可能性。http://1.usa.gov/l2kc0U
・20~80歳までの腰痛未経験者67名を対象にMRIで腰部椎間板を分析した結果、21~36%に椎間板ヘルニアが、50~79%に椎間板膨隆が、34~93%に椎間板変性が確認されたことから、腰痛等が無くてもヘルニアは存在するため、手術の選択は慎重にすべきと結論。http://1.usa.gov/knGWuH
・21~80歳までの腰痛未経験者52名を対象にCATスキャンで腰部椎間板を分析した結果、年齢に関わらず35.4%に何らかの異常が検出され、40歳未満の19.5%に、40歳以上の26.9%に無症候性(症状のない)椎間板ヘルニアが確認。http://1.usa.gov/mBTclS
(参考:TMSジャパン)
信頼できる科学雑誌等に掲載された論文の抜粋です。
腰痛や坐骨神経痛があり、画像診断でヘルニアがあるからと言って、その症状がヘルニアからの問題である可能性は低いといわざるを得ない研究結果です。
病院で椎間板ヘルニアと診断された場合、重い病状ではないという確証を得たことになりますので、ヘルニアと診断されれば、逆に安心といえるのかもしれませんね。
腰部椎間板ヘルニアと診断され来院された方の症例
台東区 30歳 女性
3ヶ月前に腰痛があり、クイックマッサージに行き、その後腰痛+坐骨神経痛が悪化した。
整形外科にてMRIを撮影し、腰椎4番、5番に軽いヘルニアとの診断を受けた。
整形外科にて、牽引等での治療を受けていたが一向に改善する兆しがなく、来院した。
痛みは腰部下部と左殿部~ふくらはぎにあるとの訴え。
整形外科学的検査 SLR 右90度以上 左45度弱で痛み。
ボネット左(+)ベクタールシッティング(-)ケンプテスト(+)ブラガードサイン(±)パトリック 左(±)
可動域 前屈60度 伸展30度
神経学的検査 振動覚 反射すべて正常 触覚、痛覚は痛みのためやや減弱
運動は、L4 左右5/5 L5 右5/5 左4/5 S1 右5/5 左4/5
他 腸腰筋 やや左緊張 梨状筋 左起始停止部に圧痛が強く、中・小殿筋にも圧痛 股関節左屈曲+内旋で痛み増強
MRIでは確かに膨隆が認められるが、上記検査結果とくしゃみやりきみでの痛みの増悪がないため、ヘルニアによる問題は軽微と判断し、対応した。
初来院にて治療後には、腰部の痛みは解消され、その後も出ていない。
殿部、ふくらはぎは痛みは若干楽な程度で残っているため、2回目以降も継続来院にて、腰部、骨盤、股関節の調整と殿筋群に対するアプローチを行った。
5回目治療後には、SLRは100度を超えるまで挙上でき、股関節の屈曲+内旋での痛みはほぼ消失し、ツッパリ感のみとなり、前屈も床に手がつくまで可能となっている。ふくらはぎの痛みも軽減してきているとのこと。
8回目でほぼ回復
その後は定期メンテナンスで5回ほど来院された。
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八王子市 40歳 男性 (ゴルフ愛好家)
2週間前から腰痛・下肢しびれのため、しびれは若干軽減しての来院。(紹介)
整形外科にて腰椎4/5間ヘルニア診断を受けている。
痛みは腰部下部と左殿部~ふくらはぎ、母趾のしびれがあるとの訴え。
寝ているときも痛く、朝起きて動き始めがつらい。
整形外科学的検査 SLR 右80度以上 左45度弱で痛み。
ボネット左(+)ベクタールシッティング(+)ケンプテスト(+)ブラガードサイン(+)パトリック 左(+)
可動域 前屈60度 伸展30度
神経学的検査 振動覚 反射 触覚、痛覚 運動は正常範囲内
他 腸腰筋 やや左緊張 梨状筋 左起始停止部に圧痛が強く、中・小殿筋大腿筋膜張筋にも圧痛 股関節可動制限
初来院にて治療後には、腰部の痛みは解消され、その後も出ていない。
殿部、ふくらはぎは痛みは若干楽な程度で残っているため、2回目以降も継続来院にて、腰部、骨盤、股関節の調整と殿筋群に対するアプローチを行った。
3回目治療後には、ゴルフを2日連続ラウンドした。
2日目のラウンドの際、フォロースイングで左ふくらはぎに痛みが強くなる。
この患者さんの場合、筋肉の調整をメインとし、骨格系に対するアプローチはほとんど行っていない。
5回目の治療で日常生活ではほぼ支障ないとのこと。
ふくらはぎの痛みと母趾のしびれが残るため、継続来院。
トータル10回で対応完了した。
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その他
台東区勤務 30歳 女性 腰部椎間板ヘルニア
台東区 36歳 女性
※ 同様の症状であっても、罹患期間、生活習慣や症状が出た経緯により、改善スピードや治療頻度には個人差があります。